自家歯牙移植
自家歯牙移植(親知らずの移植)とは?
「親知らず」が残っていて、奥歯の抜歯が必要と診断された方へ!!
保険適用の歯牙移植法をご存知ですか?
歯牙移植は主に、奥歯が抜けてしまったところに「親知らず」を移植します。
そのため、移植に使用可能な健康な「親知らず」が生えている・残っていることが、移植の最低条件です。
場合によっては親知らず以外の歯を移植歯として用いることもありますが、「親知らず以外の歯」を移植する場合は保険適用外になります。
また、「親知らず」を移植する場合でも保険適用となるためには、抜歯した同日のうちに親知らずの移植を行う(つまり同時に処置を行う)必要があります。
歯牙移植は全ての歯科医院でできるわけではありません。
「親知らず」の抜歯経験、移植経験が無ければ不可能です。口腔外科専門医在籍の大学病院・診療所で行うことが無難です。適応など、ご不明な点は一度受診精査が必要です。
また、移植をした歯には、多くの場合クラウン(かぶせものの歯)をかぶせることになるので、クラウンの費用が別途かかってきます。
歯牙移植のメリット・デメリット
メリット
- ブリッジのように、健康な歯を削る必要がない。
- 良い噛み合わせを作りやすい。
- 他の治療法と比べると治療費が比較的安く、保険適用である。
デメリット
- 条件に合った健康な親知らず、または移植歯が必要。
- 予後が不安定である。
- 抜歯を含めた小手術になる。
- 治療期間を要する。
残念ながら、保険適用にも関わらず一般歯科医院では周知、もしくは技術が無く、「親知らず」を残したまま周囲の歯のみを抜歯されている方を多くみかけます。抜歯の前に一度適否を確認して頂ければと思います。
当院での歯牙移植例
上顎右側第一大臼歯が抜歯適応であるが、上顎右側の智歯を認め、歯牙移植の適応と診断される。
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<治療前>
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<術後約4ヶ月>
移植した智歯の状態も良好で咬合の安定を図ることが出来た。