お口の中の”できもの”! まずは検診を!
“がん”ではないか! と心配され当院に来院されるもので
多い症例を御報告します。
これは、舌の下方、口底部にできる粘液貯留嚢胞(がま腫)というもので、
中に唾液成分が貯留した袋状のものです。
悪いものではありませんが、症状を繰り返しやすく、症例によっては全身麻酔で
摘出する事もあり面倒になることもあります。
小児から成人まで発症しますが、比較的小児に多く見られます。
食事摂取がやや困難になることもあります。
その他、粘液嚢胞には、唇や頬の粘膜にも発症します。
気になる”できもの”がありましたら、
まずは一度、かかりつけの先生に御相談ください。
インプラント治療の適否・誇大広告について
インプラントに関する様々な情報・広告が氾濫している中、本当の情報がわからないのではないでしょうか?
まずはかかりつけの先生に相談してみることです。
そこで適応があるか、そこの医院で対応可能かなど、 聞いてみることでしょう。
合併疾患があったり、服用中のお薬がある場合なども報告すべきです。
また、様々な安心?を提供しているかのような誇大広告ですが、
代表例として
・インプラント専門医? (インプラントメーカー名+認定医) ・(国際インプラント~認定)など
これは全くもって専門医でも何でもありません。 少なくとも国は認めていません。
メーカー名を羅列した経歴が最も未熟な例です。 (単なる講習会の参加証です)
・治療経験20~30年? 経験本数何千本?
そこまで過去に安全な治療法は確立されておりません。 どこで技術を修得したのか疑問です。
・CT完備 無料撮影
最近特に多い広告ですが、当然必要なことで宣伝するものではありません。
また、撮影しているから安全にできるというものではありません。
画像を読影できる幅広い知識・そしてそれを元にした手術技術があるかどうかです。
現在、インプラント治療に対する国民の不安・不信感は高まり、非常に残念な事です。
広告に惑わされ、残念な結果になっていることも事実です。
是非御検討中の方は、信頼出来るかかりつけの先生に相談して、本当の現状・適否を聞いてみてください。
当院治療例の報告
上顎の場合は、術前に鼻症状の有無を確認することも重要です。
術後のCT所見でも上顎洞の状態は問題ありません。
上顎左側インプラント治療・ソケットリフト併用例
千人町歯科 八王子 口腔外科・インプラントクリニック
歯周外科 監訳DVDの御紹介
審美手術の分野で国際的に活躍されている、Dr.アレンによる、「クラウンレングスニング」と、「リッジオグメンテーション」のライブオペDVDの監訳を行いました。
インプラント、自費のクラウン、ブリッジにおいて、より審美性を高められる、歯周外科のテクニックを専門用語による日本語で紹介しました。
骨粗鬆症の方へ お薬の確認を!
近年、骨粗鬆症の方が多く服用されているビスフォスフォネート系薬剤による
顎骨壊死(顎の骨の治癒不全)が問題視されています。
通常のむし歯治療、歯石除去などでは起こらないと思いますが、
抜歯、インプラント治療など、顎の骨に直接関与する治療後に発生する可能性があります。
歯科医院へ受診の際は、必ず服薬内容を提示するようにお願いします。
服薬中止等の判断は、治療内容や服薬内容・期間などを考慮して判断します。
発生頻度は非常に少ないものですが、予防・経過観察できる目、発生後の対応能力は
各々の歯科医師の知識・技量次第です。
ご自身・またはご家族の方で服薬内容を再度御確認ください。
「口腔がん検診」 御存知ですか?
みなさんは「口腔がん」の存在を御存知でしょうか?
お口の中の「がん」と聞くと、「歯にがんができるの?」と質問されることも多いのですが、違います。
一般的には、舌・歯肉・頬などの粘膜に発生します。(歯の組織由来の悪性腫瘍もありますが・・)
現在、国内では約7000人が罹患し、約3000人が命を落としています。
生存できたとしてもその後のQOLが著しく低下するのも「口腔がん」の特徴です。
どの臓器のがんも同じですが、早期発見がその後の人生を左右します。
そしてその「口腔がんの早期発見」に寄与するのが歯科受診時の検診です。
かかりつけ歯科医の受診時に説明を受けた事はありますか?
むし歯・歯周病は当然ですが、口腔の疾患として様々な病気があることを御理解ください。
欧米諸国では「口腔がん」の罹患率は減少傾向にあるのに対して、日本では高齢社会問題もあり
増加傾向にあります。また、歯科医師の積極的な検診の有無にもあります。
実際、当院にお口の痛みで来院され「口腔がん」が発見された患者さんは、ずっと近隣の歯科医院に
通院していた方です。 命は助かったものの、術後は思うように食べられない・話ができない状態に
なってしまいました。 QOLが著しく低下したのです。
何故発見が遅れたのか? それは知識・お口の中を見る目があるか無いかです。
患者さんの生命に関わる重大なことですが、未だに理解不足の歯科医院が多く存在します。
一度かかりつけの先生にお口の状態をチェックしてもらうことをおすすめします。
顎関節症の治療と経過は?
当院における顎関節症に対する治療方針を御説明します。
多くの方が、「痛みが出た」、「口が開かなくなった」等で来院されます。
まずは、マニュプレーションといって顎を少し引っ張るような感じで良好な位置を確認します。
それで多少はお口が開きやすくなります。
その後マウスピースを使用して頂き、顎関節の安静を図ります。(基本的には半年くらい使用する)
その他、痛みは無いが開け閉めの時に音が気になる方も多くいらっしゃいます。
マウスピースによる治療で音まで消える事は難しいと思います。
マウスピースを使用した後の経過ですが、8割くらいの方が症状が落ち着き、
痛み・片頭痛・首のこりなどの不快症状が消失しています。(2ヶ月程で)
残りの2割くらいの方は、症状の変化がなくマウスピースによる治療での限界がみられます。
顎の形態、咬み合わせの状態で完治が困難な事もあります。
顎関節症に関して手術の適応になる場合はかなり限られた症例のみです。
基本的には、お口が指3本くらい開いて、痛みが無ければ問題なしとします。
音のみの場合は経過観察にしています。
腰痛、手足の関節痛と同じで顎関節もすぐに良くなるものではありません。
数ヶ月の期間を診て評価が必要になることを御理解ください。
親知らず(智歯)抜くべき?・残すべき?
親知らずでお悩みの方は多いと思います。
そこで本当に抜歯が必要なのか?どうかについて御説明します。
まず歯の生え方で全てが決まります。
半分だけ歯の一部が出ている場合は、周囲の歯肉が炎症を起こしやすく、
状況によっては非常に辛い症状に至ることもあります。
そのような場合は抜歯が適応になります。(個々で詳細は変わりますが・・)
逆に手前の歯と変わらない生え方の場合は無理に抜歯の必要は無いでしょう。
つまり咬み合わせに関与して機能しているか、きちんとブラッシングは出来るかによります。
磨きにくい生え方、咬み合わせていない親知らずに無理矢理金属の詰め物をしている方を見かけます。
結論から言いますと、まったく意味のない治療です。
歯科医師が親知らずを抜歯出来ないか、したくない等、何かの理由が考えられますが、
将来的に苦労するのは患者さんです。(全身疾患により応急処置をした場合は除きます。)
親知らずの抜歯の適否は、個々の生え方、状況により変わります。他の人の経験、話はあまり参考に
ならないことが多いので気をつけてください。
「抜歯すること=悪い治療」ではありません。 適否を考えて行う歯科医療が望ましいと思います。
歯科は「むし歯」だけではありません!
最近は少なくなりつつありますが、未だに「歯の痛み=むし歯の痛み」と考えられています。
しかし、実際の臨床では、歯肉炎・歯周炎の症状が「むし歯の痛み」であると誤解されていることが
大変多く、これからの歯科医療の啓発・教育活動をより進める必要があります。
歯を失う原因の大半は歯周病によるものです。
歯周病は、糖尿病や心疾患など様々な疾患との関連もあります。
「むし歯が無いから安心!」ではなく、歯周病の予防・管理が重要であることを御理解頂ければと
思います。
夏季休診日のお知らせ
夏季休診日のお知らせです。
8月14日(水)~18日(日)まで休診です。
また、8月13日(火)は午前診療で、応急処置のみの受付です。
宜しくお願いします。